感染は飛沫感染といわれており、感染した人がせきやくしゃみで空中に吐き出した分泌物に混じったウイルスが、他の人に接触して口や鼻から侵入することによって感染が成立します。
突然の発熱(通常38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、せき、鼻汁、咽頭痛などの上気道症状がこれに続き、約1週間で軽快します。主な合併症として肺炎と脳症があげられます。
流行状況、接触歴の確認と典型的な臨床症状が診断の第一歩となります。インフルエンザ迅速診断キットが開発されて以降、咽頭ぬぐい液から短時間で簡便に診断でき、A型とB型の鑑別も可能です。
商品名 | 作用機序 | 有効な型 | 投与経路 |
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シンメトレル® (アマンタジン) |
M2蛋白阻害 | A型 | 経口(1回100mg,1日1回,5日間) |
リレンザ® (ザナミビル) |
ノイラミニダーゼ阻害 | A型とB型 | 吸入(1回10mg,1日2回,5日間) |
タミフル® (オセルタミビル) |
経口(1日1カプセル,2回,5日間) | ||
ラピアクタ® (ぺラミビル) |
点滴静注(1回300mg,単回) | ||
イナビル® (ラニナミビル) |
吸入(1回40mg(10歳以上),1回20mg(10歳未満),単回) |