睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群の症状

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、夜間に繰り返し起こる無呼吸・低呼吸により、血液中の酸素が低下したり、頻繁に中途覚醒が発生したりすることで、身体にさまざまな悪影響をおよぼす病気です。下記の自覚があれば疑います。
・いびきをかく
・睡眠中に呼吸が止まる、息苦しさを感じる
・夜中に目が覚める、寝付きが悪い
・何度もトイレに起きる
・寝汗をかく・寝相が悪い
・熟睡感がない
・倦怠感・頭痛
・日中の強い眠気
・集中力・記憶力の低下
・抑うつ状態(やる気が出ない、イライラなど)
・性的欲求の低下
・ED(勃起機能不全)

睡眠時無呼吸症候群の合併症

 高血圧、糖尿病、虚血性心疾患、心不全、不整脈、脳血管障害、慢性腎臓病、発育障害、認知症、うつ病、不妊症、流産、EDなど。SASでは血中の酸素不足により心臓や肺に負担が掛かり、脳梗塞、心筋梗塞やその他の合併症などを引き起こす危険性が高まります。AHIが20回以上の場合、診断後に5年間生存する患者さんの割合は84%(死亡率は16%)、8年間ではさらに下がって60%という報告があります。

診断

 簡易検査装置をお貸ししますのでご自宅で装着し一晩寝ていただき、翌日ご返却ください。装置本体はタバコの箱の半分程度の大きさで、センサーを指と鼻に装着します。この簡易検査で無呼吸低呼吸指数AHI(1時間あたりの呼吸停止回数)が計測され、AHIが既定の数値以上であれば診断が確定しこれで検査が終了します。(左の写真) もしAHIが既定の数値以下ならポリソムノグラフィー(PSG)による精密検査を追加する必要があります(右の写真)。PSGは1泊入院で行う方法と、ご自宅で行う方法があります。

治療

 軽症では生活習慣の改善を試みたり、歯科に依頼してマウスピース療法を検討します。経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous Positive airway Pressure:CPAP)はマスクを介して空気を送り気道を広げる治療法で、AHIが20回/時間以上のSASで保険適用です。手術療法はSASの責任部位が明確な場合に適応され、小児の多くは扁桃肥大が原因で扁桃摘出術が有効です。成人の場合は、責任部位が明確でないことが多く、手術療法は慎重な判断が必要です。